記事一覧

新刊予定(仮)

ファイル 36-1.jpg

野蛮と蒙昧が君臨した土地から逃げ出し
みすぼらしいラバに乗って
ピストルの弾からほぐした火薬を舐めて
私は空腹を紛らわしていた
頭上では腐肉食の鳥類がぐるぐる回っている
気に障るのでライフルを撃って追い払い
それらは卑劣な生き物らしく
昂ぶった下品な鳴き声をあげて離れていった
空から泥の色をした羽根が何枚か降ってきた
それを一枚拾って鍔広の帽子に挿し
私も彼らのように生きようと思った

2016/xx/xx

奴隷馬車強奪の惨事から逃亡したあの投機人は、いくつもの国境を越えて、西の大海と東の大海をつなぐ運河の街にたどり着いた。所持金の尽きた彼は、運河の街に拠点を置く企業「合州国フルーツ社」で働き口を求めた。